開催概要

第2回データ標準化分科会が開催され、前回の振り返りに加え、参加制度の新設、参加規程・知的財産権の取り決め、技術仕様の方針決定、アンケートの配布が行われました。後半では参加者全員による一言コメントのラウンドテーブルが実施されています。

参加企業・団体の構成

大手外食チェーン(複数社) 大手鉄道グループ ラーメンチェーン 居酒屋チェーン モバイルPOSベンダー 飲食DXベンダー 大手プリンターメーカー(ゲスト) 業界団体 SIer

主な議題と決定事項

1. 分科会の意義の再確認

前回に引き続き、「公共水道」の例えによりOFSCの意義が改めて共有されました。各企業がPOSメーカーごとに個別のデータ変換を行っている非効率を業界横断で解消し、「申し込めばすぐに使える」共通データ基盤を整備する活動であることが確認されました。

2. 参加制度の新設

2段階の参加制度を導入

無料参加者:議論・アンケートへの参加が可能。発言権あり。会議不参加でもアンケート回答・ロゴ提供だけでも歓迎。
有料正会員:OFSC正会員として決議権を持つ。分科会で合意した仕様が理事会に上がる際の意思決定に参加可能。

仕様の最終的な決定(決議)は、有料のOFSC正会員で構成される理事会で行います。分科会はあくまで仕様の議論・とりまとめを行う場という位置づけです。

3. 参加規程・知的財産権の取り決め

参加規程 Ver.3 と知的財産権合意書(別紙1・2)が説明されました。

  • 運営規程 第27条:分科会長が単独で仕様を決定できないよう制限
  • 運営規程 第13条:利益相反の防止規定
  • 知的財産権合意書:米国のPOSログ標準化委員会(IBM・NCR等が参画)で使用されてきた実績ある形式をベースに作成。特定企業の特許権が標準仕様に影響しないことを担保
  • 参加者全員(正会員・オブザーバー含む)が本書類への合意を前提として参加

4. アンケートの配布

2種類のアンケートが配布されました。

種別対象内容
参加意義アンケートベンダー・外食企業企業情報、参加への期待・懸念、想定する活用方法
技術仕様アンケートベンダー企業向け仕様策定に必要な詳細技術情報。社内確認が必要な細かい内容

回答目標は2026年3月20日頃。わかる部分から先行回答も可。次回アンケートでは「各社の困りごと・課題」を起点にした質問も追加予定です。

5. 技術仕様の方針決定

POSLog(米国標準規格)準拠に方針決定

命名規則はPOSLog仕様書およびデジタルレシート仕様書のルールを最大限踏襲する方針に変更。当初の独自ルール案から、国際標準との整合性を重視する方向に決定されました。

主な技術的議論のポイント:

  • データ階層の整理:「取引(Transaction)」が最上位概念、「伝票(RetailTransaction)」が1会計単位、「レシート(Receipt)」がお客様に渡す出力データ単位。1伝票から割り勘等で複数レシートが発行される場合あり
  • 命名規則:英語はアンダースコア接続を基本。主要名詞・修飾語・区分・単位等の「辞書(語彙定義)」を作成中
  • 現代端末への拡張:POSLogはモバイルオーダーやキオスク端末などの注文形態に未対応の部分あり。必要に応じて分科会で追加・拡張を議論
  • 同義語チェック:命名の混乱がシステム障害に繋がった事例もあるため、慎重に議論する方針
  • 日本語表現:英語概念をそのまま日本語にすると業界慣用表現と乖離する場合があるため、業界関係者の意見を踏まえて調整

6. Gatewayが提供するデータ種別(V1.0想定)

  • 商品明細(LineItem)
  • 伝票明細(RetailTransaction)
  • 支払種別明細(Tender)
  • 時間帯集計(30分・1時間単位等、仕様策定中)
  • 日計集計
  • 現金在高集計

集計粒度(時間帯の単位)や商品分類の階層数(大分類・中分類のみか、3〜5層対応か)については、次回アンケートで意見を収集予定です。

7. 将来構想

Gateway → 電子レシートセンター → App Store の段階的ロードマップが共有されました。データ活用の3ルート戦略(自社活用・統計データ提供・消費者同意ベース)も紹介されています。

8. 料金体系に関する議論

現時点の方向感(確定事項ではありません)

POSメーカーの見積りに含まれる上位システム連携費が月額1,000〜2,000円であることから、同水準が現実的との見方が示されました。大型チェーン(600〜800店舗規模)向けのボリュームディスカウントや、モバイルPOS向けのトランザクション量連動型など、複数の料金体系の検討が必要。次回アンケートで意見を収集予定。

参加者からのコメント(ラウンドテーブル)

後半のラウンドテーブルでは、参加者全員が一言ずつコメントを共有しました。以下は主な発言の要旨です。

参加者属性コメント要旨
飲食DXベンダー長年にわたり飲食店のPOS売上集計サービスを提供してきた。OFSC標準データへの期待は大きく、世の中で使ってもらえる標準を目指したい。
ラーメンチェーンこの構想はずっとあったらいいと思っていたもの。力になれる部分は少ないかもしれないが協力したい。
大手鉄道グループ何十種類ものPOSレジ・券売機を使っており、データの散らばりが課題。一元化できれば夢のよう。
大手外食チェーン(多ブランド展開)複数ブランド展開・海外出店も始まり、POS統一が難しい状況。各現場に最適なPOSを入れつつ裏側でデータを統合したい。
居酒屋チェーンデータ分析強化の観点から参加。皆様の知見を活かしたい。
モバイルPOSベンダーモバイルPOSを提供しているが、年間の半分以上をPOS接続実装に費やしている。標準化による効率化に強く期待。
業界団体行政も外食のPOSデータ活用に関心を持っている。OFSCのデータを政策立案等に活用できるよう、ネットワーク・知見・リソースを提供したい。
SIer業界人としてこの仕組みの必要性を強く感じている。テストセールスを開始しており結果を反映していきたい。
大手メーカー(ゲスト)活動を応援している。

業界団体との連携

飲食業界の主要業界団体とOFSCの正式な連携形式(協議会・協力団体等)について、今後具体的に協議を進めることが確認されました。相互にセミナー・イベントへの登壇など、情報交換・盛り上げ活動の可能性についても今後検討していきます。

次回予定

第3回 データ標準化分科会

2026年3月25日(火)17:00〜 開催予定。技術仕様アンケートの集約結果をもとに、より具体的な仕様策定の議論に入ります。